見所いっぱいの手賀沼とは?
手賀沼(てがぬま)は、千葉県北西部に位置し柏市、我孫子市、白井市、印西市に境を接しています。手賀沼は、江戸時代に東京湾に注いでいた利根川の流路を銚子方面へ変えた(利根川の東遷)ことによって、現在のような沼が形作られたといえます。昭和43年に沼の干拓が終了して、もとは「つ」の字形であったものが二分されて手賀沼(上沼)と南部手賀沼(下沼)に分かれ、間を手賀川がつないで利根川に流下しています。手賀沼沿いに一周すると約38kmになります(上沼の一周は16.7kmになります)。交通の便に助けられて多様な目的に対応でき、色々なコース取りのできる魅力たっぷりの手賀沼です。
広さ | 約6.5km2 (東京ディズニーランドの14倍) |
---|---|
周囲 | 約38km (ほぼ常磐線の上野から取手まで) |
水深 | 平均0.86m・最深3.8m |
水の量 | 約560万トン (東京ドームの約5杯分) |
流域 | 柏市、我孫子市、流山市、松戸市、鎌ヶ谷市、 印西市、白井市 |
流域の広さ | 約143.98km2 |
流域人口 | 約50.4万人 |
流入河川 | 大堀川、大津川、金山落、染井入落、亀成川 |
● 手賀沼は水の中にも生きものがいっぱい!
手賀沼の水の中にはたくさんの種類の生きものがすんでいます。手賀沼にいる大きな魚は、体長1mを越えるハクレンやコイです。一方で、小さい生きものはモツゴ(クチボソ)やタモロコです。その他にもスジエピやテナガエビもいます。また、水辺を住みかにする色々な種類のトンボや、その他の昆虫もたくさんいます。手賀沼の周りの台地の縁から湧き出した水は、水路を流れて手賀沼に注ぎこみ、手賀沼の自然環境に欠かせない要素となっています。北千葉導水路を通して利根川の水もポンプアップされて手賀沼に注いで水質浄化や治水に役だっています。
● 手賀沼でのバードウォッチング
手賀沼周辺では、年間を通して150種近い野鳥が記録されています。近年は沼の水質改善もあり、カワセミ・オオバン・サギ類などの水鳥達を良く見かけるようになりました。特に秋から冬にかけてはカモの仲間や渡り鳥が飛来し、野鳥観察にはお勧めの季節です。我孫子市側には、鳥専門の「我孫子市鳥の博物館」もあります。手賀沼でバードウォッチングを楽しんでみませんか?
オオバン
全身黒色で嘴と額の白色が目立ちます。沼や周囲の川でも泳ぐ姿がみられ、時々潜水して水中の水草などを餌にしています。
カワセミ
スズメほどの大きさで、胸から腹は鮮やかな橙色、背中は輝くばかりの瑠璃色をした美しい鳥。手賀沼周辺のヨシや杭の上で姿が見られ、「飛ぶ宝石」とも言われています。
カルガモ
手賀沼周辺で一年を通して見られ、黒い嘴の先の方にある黄色いワンポイントが特徴です。夏になると水田の畦道などに巣を作り繁殖します。
コサギ
全身が白く嘴が一年を通し黒い小型のサギ。脚の色は黒ですが、足の指が黄色い点が特徴で、手賀沼周辺では一年を通し見られます。
● 手賀沼自然ふれあい緑道
手賀沼の南岸(柏側)には、手賀沼フィッシングセンターのある手賀曙橋から柏市北柏橋までの全長約9.4kmにわたって「手賀沼自然ふれあい緑道」が整備されています。堤防を利用して作られているので、緑道から手賀沼を見晴らすことができます。緑道は真ん中で二分されて、沼側にサイクリングロード、外側に遊歩道が整備されています。沼をわたる風を感じながら楓爽と自転車を走らせる人、景観を愛でながら思い思いのスタイルでジョギングを楽しむ人や散歩をする人、様々な楽しみ方が出来るため、土日は特ににぎやかです。緑道は対岸の我孫子市側の道につながっているので、手賀沼を一周できるようになっています。
● 小学校の手賀沼船上見学の紹介
手賀沼には毎年柏市内の約30校の小学校の4年生が船上学習に訪れます。手賀沼がかつて日本一汚い沼であったことは知っていても、現在どのような状態なのか知る児童は多くありません。小学生対象の手賀沼船上学習では、手賀沼がなぜ汚れてしまったのか、そして手賀沼が現在のようになった背景にどのような取り組みがあるのか手賀沼を見ながら学びます。また、現在の手賀沼を五感で感じ、自分たちが住む地域の豊かな自然を楽しんでもらっています。かしわ環境ステーションでは柏市からの依頼を受けて、手賀沼船上見学へのガイド派遣を行っています。
● 問い合わせ先
NPO法人かしわ環境ステーション(13:00~17:00 / 土・日・祝休館)
TEL04-7170-7090/ FAX04-7172-2100 メールでの問い合わせはこちら